久しぶりに、夢を見た。


それはあたしたちが幼い約束を交わした、あの日の光景。


少しの照れも見せずにアキは、あたしにこう言った。


「俺たちが優勝したら、」

――ウィニングボールはリカにあげる。


夢は途中で終わった。

けれど、あたしたちの約束は今も続いているから。


「お願いっ…」

あたしたちの夏が、今、幕を開けた。