私とあゆは三組へと向かった。


私たちは五組だから微妙に三組とは遠い。


教室に入った途端―



聞き覚えのある笑い声が、
私の心を動かした。



「あはは!だからさぁ〜」


私はその声で体が動かなくなってしまった。

いや……思いだしたくないよ。

つらい想いはしたくない。


その場から逃げたいのに、
どうしても彼の姿が目に入ってしまう。


彼は笑いながら女子と話していた。

みたこともないような…
笑顔で。




あはは……
あれが本当の笑顔?

私には見せてくれなかった笑顔で…

他の知らない女子と仲良く話してる。

話かけないでほしい…

なんでその笑顔を、私には見せてくれなかったの?

なんでいつも作り笑いばっかしてたの??