「あの…っ、今度は私がセンパイのクラスに行きますから」
それだけ告げると、教室へ戻って行った。
「やけに遅かったな」
はぁぁ…と長いため息を吐くと、
「返事は次の休み時間に延長になった」
と、消しゴムをつつきながら答える。
まっ頑張れよ。それだけ言い残すと次の授業が始まってしまった。
女の子から告白されるってこんな重苦しい気持ちになったっけ。
自分の胸を押さえながら、彼女の顔を思い浮かべる。
あの夢で見た、僕のことを見つめる冷たい表情が頭から離れない。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…