「あの…っ、今度は私がセンパイのクラスに行きますから」


それだけ告げると、教室へ戻って行った。





「やけに遅かったな」


はぁぁ…と長いため息を吐くと、


「返事は次の休み時間に延長になった」


と、消しゴムをつつきながら答える。



まっ頑張れよ。それだけ言い残すと次の授業が始まってしまった。



女の子から告白されるってこんな重苦しい気持ちになったっけ。


自分の胸を押さえながら、彼女の顔を思い浮かべる。



あの夢で見た、僕のことを見つめる冷たい表情が頭から離れない。