* * * * *


その後ろ姿を見つめる女の子。


上履きの色は赤色だから凜久よりひとつの下の2年生だろう。


校門から出て姿が見えなくなるまで、凜久の背中をずっと見つめていた。



小さな両手にはさくら色の手紙が握られていて、その手は微かに震えていた。


* * * * *





「凜久っ!」


「あれっ?」



駅の前に差し掛かった時にバックを前でしっかり抱えている瑠璃の姿。