その後は瑠璃からあのタオルをもらって。
高校生になったら、大事に使う。
それまではとっとく。
そう言ったら照れ笑いをした。
彼女がすごく愛おしい。
最初はただの甘い妄想だった。
妄想だけ、夢の中だけでしか瑠璃に触れられなかった。
――でも今はこうして。
「ふふっ凜久、くすぐったい」
閉じられた瞼にキスを落とす。
もう、我慢しなくていいんだ。
堂々と瑠璃に触れられる、キスできる。
だって瑠璃は―――…
「赤いかさはさ、今度ふたりで買いに行こうね」
あっそれにっ!
ハニーハウスの割引券だって使ってないよ?
「あとねっ」
あの森にもまたふたりで行きたいね。
楽しそうに話す瑠璃の大きな薄茶色の瞳が揺れる。
――年上の、カノジョ。
楽しいことが、いっぱい。
ひとつ、ひとつ
叶えていこう――…
ふたりで。