3人で帰った雨の日。
「懐かしいな…まっ、でも来年までの辛抱だなっ」
「ちょっ、もう少し力抜いてよ」
わりぃ…と、眉を下げて笑うヨウ。
容赦なく叩かれた背中がジンジンと痛んだ。
きっとこんなヨウを知っているのは僕と瑠璃くらいだろうな。
「確認が取れた。今すぐ体育館へ移動」
先生が生徒たちを促す。
渋々、僕たちも体育館へ向かった。
「おいっお前らちゃんと並べっ!」
案の定、そこにいたのはマット運動なんかしている瑠奈ちゃんのクラス。
そんな姿をヘラヘラしながら見つめる男子たち。
見かねた先生が活を入れていた。