あたしとその口との奇妙な生活はこうして始まった。

掌(手のひら)にあるそのたらこ唇の第一声は

「あついは!ボケ!」だった。

摩擦熱で唇が痛かったらしい。


あたしは、なぜあたしの手のひらに住んでいるのか聞いた。

すると、告げたいのに告げれない思いがある者に現れる妖怪だということを知った。

その日からこのタラコ唇のポテチとくらすことにした。

なぜ名前がポテチなのか?

理由はポテチしか食わないからだ。

さらにポテチは他人には見えない。