ここまで走れば


もともと運動神経悪くて体力もそんなにないあたしだから、プロコが見えないところまで来ると、壁に手をついて息を調えた。




「佐倉」



地面の黒いコンクリートに、学校の規則である白いスニーカーが映えて見えた。




この声はプロコ。



急いで顔を上げると無表情であたしを見てるプロコがいた。



「おめでとうって言って?」




その言葉にムッとした。




あたしの嫌なところをついてくる世界で一番ウザイ男!!




「絶対言わない」


「いいじゃん。嘘を言えなんて言ってないだろ?」




プロコの無表情は取れてにやけだした。



ムカつくーっ




「バスケ部がこんなとこで油うってていいの?あんたの家こっちじゃないじゃん。」


「佐倉におめでとうって言って貰おうと思って」




どんだけ俺様なんだよっ!!