毎日午前9時から始まり、午後6時に終わる少し気の抜けた練習時間。



自主練して家に帰るのは7時くらい。



きっと他の学校はもっと頑張っているんだろうと思いながら、「この学校でよかった」なんて心の中でため息をつきながらあたしは帰り道を歩いていた。




都会から少し離れた住宅街。

まだ明るい外では同い年くらいの若者が公園で座って話をしていたり、野球が終わってそのまま公園で野球をしていたり。




各々、個人の夏休みをしてるのだなぁと毎日細い目で見ながら帰っていた。




「あ!佐倉っバスケ部どうだったぁ?」



公園の中で野球をしていた同期達が「おーい」とあたしに手を振ってる。



言いたくないーっ




「もちろん近畿大会出場!!」



上から降ってくるみたいに低い響く声があたしのかわりに結果を告げた。




「……プロ、奥平…」



「おめでとう――!!!」