「まぁね・・・」
優の声が心地いい。
とても会いたい。
とても寂しい。
そんなアタシの雰囲気を察したのか彼は意地悪く
アタシに聞いた。
「俺に会いたい?」
「な・・・!」
アタシはこの間の教室棟の4階から大声で好きだって言ってから
またいつもの素直になれない人間に戻ってしまっていた。
「もう一回あのときみたいに
好きって言って?」
って彼が言っても
「そんなん知らへん!」
っていつもそっぽ向いていた。
・・・でも。
アタシは今日くらい本心を、思ってることを素直に伝えてもいいんじゃないかと。
どうせ電話だし顔見えないし。
そう思った。