「あれ? 唯、今日は祐樹くんの所行かないの?」
―お昼休み。
唯はいつも隣のクラスの祐樹くんの所に行ってるのに、今日は様子がおかしい。
「あの転入生にとられた・・・」
そう言って、唯は溜め息をついた。
祐樹くんのクラスを見てみると・・・本当だ。
金指くんと祐樹くんは、すっかり仲良くなったみたいで、他の男子も一緒になっていつも以上に騒いでる。
「やっぱあの転入生嫌い!」
唯のその言葉に、思わず苦笑してしまう。
「唯は単純だねえ」
「うー・・・」
そうは言いながらも、彼氏のことで上がったり下がったりできる唯が正直うらやましかったり・・・。
「良い人いないかなぁー・・・」
思わず、そう呟いた。