次の日の朝、僕は目を疑った。


僕が目を覚ますと、そこにはゆうじの姿があった。


「ハル君、だめだよ!いくら男だからって玄関の鍵開けっ放しだったよ!!」


「え??そうじゃなくて・・え?夢?」


僕は意識がはっきりしないままきょろきょろと部屋を見回した。


「あんな声聞いて放っておけないよ。ちょうど、今日はオフだったから、大野君に頼んで連れてきてもらったんだ。」


「え?お前・・・。今レコーディングで忙しいんじゃないのか?しかも、昨日どこにいたんだ?」


「名古屋だよ。東京までは、結構遠かったけど、僕はいい詩を考えられた。ハル君のおかげでね。」


僕は、また泣きそうになった。


とても遠い場所から、僕を心配してわざわざ会いに来てくれた、僕の大事な友達。



距離なんて関係ないんだ。



遠いからって、本気になれば会えるんだ。


僕も、ユキに会いたかったらそこまで行けば良かったんだ。