「ホントに?」




『リョウは何を知ってるの?』




「何も知りません」




『私、レイに言ったもん』




「何を?」




『彼女、大切にねって』




「レイは何て言った?」




『何も言ってない』




「マジ?」




『私、そのまま新幹線乗ったから。レイは何も言ってない』




「だからか」




『何が?』




「ナオちゃんは、レイにホントに彼女大切にして欲しいの?」




『うん』







それで







レイが幸せなら







笑ってくれるなら








それでいい











「レイ…彼女と別れたよ」