綺麗な青空とジリジリ暑い太陽が見えていたのは、ついさっきまでの話。
梅雨の天気は不安定。
急に真っ黒な雲が現れて太陽を消す、
次第に雨も降りだした。
「うっわ!最悪こりゃ止まないね。
新菜、早く帰ろっ?」
「うん、そだね」
あたしは、親友の琉奈と下駄箱へ急いだ。
琉奈とは高校に入ってから仲良くなった。
フルネームは、
水月琉奈【ミナズキルナ】
「暗いねぇー」
静まり返った学校。
あたしたち二人は階段をパタパタと足早に降りた。
「なんで今日に限って掃除当番なのよーー!!」
ま、掃除終わっても
すぐ帰らなかったあたしたちが悪いんだけどね……(笑)
下駄箱まで来た時、雨足はさらに強まっていた。
「もうっ!雨は誰よ」
プリプリほっぺを膨らませて怒る琉奈はなんだか子供っぽい。
「ふふ(笑)」
「なに笑ってんのよぉ(笑)」
「なんもでーすっ(笑)」
しょうもない話をしながらあたしたちは校舎を後にした。