「ほら、あの、友達に貸してもらったの!…だから返さないといけないでしょ?」
「へぇ、そうなんだあ!優しい友達だね」
よかった…
怪しまれてないみたい。
嘘をつくのはあんまりいい気がしないけど――…
しょうがないよね。
「そう言えばさぁ、昨日新菜何を忘れたの?」
「――……これだよ」
あたしは制服の下に隠れていたネックレスをそっと持ち上げた。
「わぁ!可愛い♪」
「ありがとう♪これ、大切な物なんだぁ…」
可愛いと言われた事がすごく嬉しかった。
來揮のセンスをほめられたみたいで、あたしの事じゃないのに
すごく、すごく嬉しかったんだ。