「は~っ・・…
きょうの体育なんなんだあ?
バスケがいいなー」


啓がまたぼやいてる。
コイツいつも一人ごと多いんだよなあ。


「俺はー…・・
サッカーがいいんだけど」


そんなふうに会話してたとき…
いきなり更衣室が
騒がしい雰囲気になった。


ガタガタタッ…
ガヤガヤ・・…



「……ん?どーしたんだあ?」



啓が興味をもって
みんなが目を身向けている
校門に目を配った。




・…俺は見るきない。
どうでもいい。


俺以外の男子はみんな、
そっち見てる。



興味ない、とか言いつつ、
なんかちょっと気になる俺。


ばかか。




「・・…っオイ!!幌あれ見ろよ!」


啓が俺の腕を無理矢理引っ張る。


「やめろって、バカ。
腕もぎれるだろーって・…」



そこで、俺の思考回路が
完全停止した。