「昔なんか、
手繋いだりしたよね。」

ぽろっと口から
出た言葉。

別に変なことでも
ないけれど、
自分で言って
おきながら
照れる。

灰二は
何も言わない。

なら別に
それはそれで
良いんだけれど。

何時から私は
灰二を好きに
なったんだろう。

これも
身長と同じ。

気づいたら
好きだった。

でもなんとなく
小さいときから
灰二のことは
気に掛けていた。

灰二のことだから
何か無理している
んじゃないか、
困っている
んじゃないかって。