灰二の顔がなんか近い。

やっぱ・・。恰好良いな。

「玲?どした?」

「ん?」

あれ。

この現状から
推測すると・・
私が転びそうになった
→灰二が咄嗟にかばった
→私がそのまま倒れこんだ
→灰二が受け止めた
→そのまま今に至る
ってこと?

・・・。
あぁ!
うわあぁ!!

急いで灰二の
ところから離れる。

「い、いや・・・
そう!ありがとう。
助けてくれて。」

「いや、
どういたしまして。」

灰二はそう言って
Yシャツを直して、
バッグを持ち直した。

何気、ニヤっと
悪戯っぽく笑ったのは
気のせいだろうか。