顔をそむけた
灰二はまだ口に
手を当てたままだ。

何気、こっちを
見てくるのだけれど。

「いや、あのな。」

「何?」

何だよ。

ちょいちょい
目を逸らして。

何か私おかしい?
今日の顔変だった?

だとしたらどうしよう。

鏡で見たときは
特にどうともなって
なかったけど。

今からトイレ行って
チェックしてこようかな・・。

そんなこんな
思っているうちに、
少し黙っていた
灰二は何か決心
したようだった。