・・らん?は
聞こえたけれど

「ごめん、何て言った?」

「へ?いや、あ・・。」

灰二は自分の
口に手を当てている。

なんかどもっているけれど
どうしたんだろう。

何故か、
ほんのりだけれど
顔赤いし。

まるで
「やべ。本音ただ漏れしてた!」
みたいな。

この前直に
思わず本音を
言ってしまって、
軽く無視されていた時も
こんな感じだったな。

でも冗談みたいな
感じで、二人とも
喧嘩とかでは
なかったけれど。

「灰二?」

私と目を合わせた
灰二は、一瞬で
目を逸らしてしまった。

え。何それ。
すっごく嫌な
感じなんだけど。