「ごめん。」

「なんで謝るんだよ。」

相変わらず、灰二は
笑い続ける。

なんでそんなに笑えるの?

灰二は優しい。

何時でも、
どんなときでも。

だから私は灰二を
傷つけてしまう。

今だってそう。

灰二のことを心配して
あげなきゃいけないのに、
私が灰二ん家のことを
遠まわしに言って
しまったから、
灰二のことを
傷つけてしまった
のかもしれない。

それに、灰二に
心配させてしまってる。

昔からそうだった。

私は灰二の
優しさに甘えてる。