あの街の記憶を
持っているのは僕だ。

でも。

この街の記憶を
持っているのも・・
この僕なのか?

僕は。
一体誰なんだ。

駄目だ。追いつけない。
理解できない。

いや、理解したくない。

何なんだ。何が起きたんだ。

五分前まで僕はあの堤防を
玲と二人で帰っていた。

朝だっていつもと
変わらない
普通の日だった。

一体何が。

どうなって・・・。

「は?」