その向こうに横長だと思われる建物があった。

 車を駐めて外に出ると、すでに仲間たちが準備を済ませていた。

「……」

 活気のある雰囲気にライカは懐かしさで目を細める。

「ベリル!」

 呼びながら手を挙げて近づいてくるムサファに彼も同じく手を挙げて応えた。

「様子は」

「中であわてふためいてるようだ」

 それにニヤリとし手を挙げて合図すると仲間たちが集まってくる。