「唯」





優しい声であたしを呼ぶ。




だけど、恥ずかしさのあまり俯いたまま。





「唯、」




さっきよりも優しい声。




ちらっ、と目だけで仁を見る。





「なっ…なに…?」




耳まで熱い自分の顔を手で覆う。




目があった仁は、一瞬驚いた顔をして、
勢いよくあたしの腕を引いた。





「きゃぁあっ…ん゛っ!?」




ベッドに押し倒されて、押しつけるような
でも優しいような、大好きなキス。




「ん…ぷはっ‼」



解放された口から、大きく息を吸う。