『ヤヨイ…ヤヨイ…』







お母さんじゃない…―――











誰の声??





『ヤヨイ…――』







名前を呼ばれるたびに
悪寒がした…―――



恐い…


行っちゃいけない、



なんとなく
そんな気がした…









『ヤヨイ…ヤヨイ…ヤヨイ…』








だんだん、
声が近づいてくる…――



逃げなきゃ…


逃げなきゃ…




そう思うけど、
まるで金縛りにでも
あったかのように
体は言うことを
聞いてくれなくて…―――