この島では、まるで私達の方が異分子のようだった。

狂気に駆られた暴徒達こそが常識。

マイノリティに置かれる恐怖を感じながら、ただただ逃げるしかない。

路地を抜け出し、再び大きな道路へ。

尚も暴徒達は私達を追ってくる。

…走り抜ける途中、私達はガソリンスタンドのそばを通った。

この島に一軒しかないガソリンスタンド。

「アシュリー、先に行け」

レイが立ち止まり、拳銃を構える。

暴徒達はすぐ近くにまで迫っている。

「レイ!」

「いいから早く!」

私は言われるままに走り、レイは立ち止まったまま暴徒達をギリギリまで引きつけ。

「くらえ」

ガソリンスタンドの給油機に発砲した!