道なき道を駆け下り、何とか舗装された道路へと出る。

しかし。

「ちっ」

レイが舌打ちする。

足場がよくなったらよくなったで、今度は暴徒達の襲撃を掻い潜らなければならなかった。

まるで待ち構えていたように、そこかしこから凶器を手にした暴徒達が姿を現す。

「離れるなよ、アシュリー」

レッグバッグのホルスターから拳銃を抜くレイ。

両手でしっかりと保持し、ジリジリと後退しながら牽制する。

暴徒の一人が手にした包丁を振り上げて飛びかかって来た瞬間!

「!」

レイの精密な射撃が、暴徒の眉間を寸分狂わず撃ち抜いた!