手当てを済ませた後、レイは地面に落ちているブットパックを拾い上げた。

シバタが身につけていたものらしい。

乱闘の途中で落としたのだろう。

中を確認すると、例のナノマシンのアンプル、それからこの島の地図らしきものがあった。

アンプルは保管して、レイの所属するエージェントの本部に持ち帰らなければならない。

そして地図を確認する。

…地図には赤い丸がつけられていた。

ちょうど私達が島に上陸した港とは反対側…今では使われていない、古い港のようだ。

シバタはここからこの島に上陸したらしい。

ならば、シバタが使った船がまだ港に残っているかもしれない。

それを使えば、島から脱出できる…!

「行こうアシュリー。島にミサイルが撃ち込まれるまで時間がない」

「ええ」

私達は村を離れ、港へと向かう事にした。