全てを知る颯は、絶大な信頼を置いてるタクさんには何でも話す
そのせいで、一瞬で真緒がどんな存在かを悟ったらしい
「そう」
嘘を吐いても意味がないから正直に頷いた
満足気なタクさんは、真緒を見て
「見る目ある」
と、意地悪く笑う
しばらく4人で話し込んでいると、カウンター席のテーブルに片肘をついてどこでもない空中を見てる
「真緒?」
呼んでも気づくことはなく、ぼうっとしている
「真緒」
「へっ!?」
「疲れた?」
「ううんっ。そういえば何で今日呼ばれたんだろって考えてた」
きっと違うことを考えてただろう真緒は、そう言った
「何で…だっけ」
「こらーっ!!俺のためだろっ新っ!」
最強に頬を膨らませた颯がこちらを睨んでくる
そうだった
今日は颯が突然いいだしたことだった
「ハヤテくん?」
「そだよっ」
颯は人懐っこい笑顔で笑うと、回転椅子ごとくるりと体をこちらに向けた
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