キラキラしてる



ただ、率直にそう感じた



とにかく目が綺麗で、自分の身に起こったあらゆることが頭からすっ飛んだ



同じくらいの年なんだろうか



女の子はキラキラした瞳に悲しみの色が浮かべていて、その相反する二色が不思議と魅せられた



「真緒もね、アラタが遠くに行っちゃった」



びくりと体が反応した



今、アラタって言った…?



自分の名前が呼ばれたことに驚いた



偶然にもほどかある



「大切な家族なの」



女の子の言葉に一粒の涙が零れた



自分に言われた気がして



そんな訳ないのに



また俯くと、頬がふわりと温もりを感じた



「あなたも家族が遠くに行っちゃったの?ママがね、遠くに行っちゃった家族はとっても綺麗な場所に住んでて、そこから真緒たちを見守っててくれてるんだって」



「だからね、真緒たちは幸せなんだぞって見せつけて安心させたげないとなんだよ」



両方の澄んだ目に僕が映ってる



とてもこの子が言うような幸せな顔じゃないけれど



涙を拭うと無理やり笑ってみせた



自分でも笑えるような不細工な顔



「これで安心だね」



いしし、と少女は歯を見せて笑う



僕たちは同じような顔をしてるんだろう



大切な人を亡くし、それを乗り越える笑顔を













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