「そうなんだ
気にしなくて良かったのに
愛子ちゃんの声なら、どんな話でも…」

うわっ…きもっ…

いやいやいや…いかん、いかん

気持ち悪いとか思っちゃいけませんね

ここで、嬉しそうな顔をしないといけないんだから

勇人さんって人の心を読む天才か?

なんか勇人さんの言う通りの反応をしてくれるよ、この人

勇人さんが天才じゃなくて

この人が単純とか?

でも勇人さんは凄い

たくさんの情報を持っていて、それで人の行動も読んで…

なにをどう過ごしたら、あんな人になれるんだろう

『くだらねえ』って言われそうだけど、ちょっと質問してみたいなあ

はっ…と考え込んでいる場合じゃないわ

「そう言ってもらえると嬉しいです
何度も電話しようと思ったんですけど…迷惑だと思われたら嫌だなって思って」

「そんなことないよ」

高波さんがにこっと笑うと、肩に手を置いてきた

うひゃあ、気持ち悪いってばっ

…いや、いかん

そう思っちゃいけないんだ