「この制服は、借りモノだもん
無理…絶対にムリっ」

「別にいいですけど」

僕は愛子さんから離れた

よくないですけど…ね

本当は全然よくないんですけど、ね

すぐにでも床でも、ソファにでも押し倒したい気持ちで仕方がないんですけど…

僕にも仕事というのがありますから

これ以上、時間にルーズになったら飯島さんに怒られてしまいます

「本当にいいの?」

…ってそこでなぜ質問をするんです?

僕の心を抉りたいんですか?

愛子さんがさびしそうな目をして僕を見ている

そんな捨てられた子猫みたいな目で、僕を見ないでくださいよ

歯止めが利かなくなるでしょうが

全く…愛子さんは、自分の魅力に全然気づいていないんですから

困ったものです

僕は愛子さんの額にキスを落とした