「待てないよ」

有栖川が男の目で、にやりと微笑んだ

鬼だぁ…

ここに鬼がいます!

豆まきの時期じゃないけどぉ……

豆をまいてもいいですか?

「き…聞きたいことが…」

「それより、することをしないと、ね」

「しなくていいです!」

「ええ?
胸が大きくなりたいんでしょ?
揉むと大きくなるって言ったでしょ?」

「いや…だから
今はしなくていいってことで」

「あ…じゃあ、揉まずに噛みましょうか?」

「そういう問題じゃなくて」

「気持ちいいと思いますけど」

「だぁかぁらぁ…」

私は腹筋を使って、低い声を出した

有栖川の口から『ぷ』っと笑い声が漏れると、くすくすと失笑し始める