…わ、わからない

自分の胸って、よくわからない

欠点ばかりなら目につくのに…

うーん

「そんなに胸を触って欲しいなら、僕が触りたいんだけど?」

「ひゃい?」

私は部屋のドアから聞こえてきた声に驚いて、胸を覆っている手を背中にやって後ろで手を組んだ

有栖川がにっこりと笑って、私を見ている

「触っていい?」

「いや…」

「嫌なの?」

「いや…だから…そうじゃなくて」

「どうして言ってくれないの?」

「は?」

「触って欲しかったんでしょ?
言ってくれないと、僕、わからないから」

「おおう?」

有栖川が、ベッドに足をかけて私の額にキスを落とした

それから

胸に手を乗せた

「ちょ…と、待って!」