「高校に通ってないって言ったら、勇人さんが貸してくれたの
制服姿を有栖川に見せれば、イチコロだって
夏休み明けから、きっと高校に通わせてくれるだろう…だってさ
どう? どう?
イチコロ?」

逆に通わせたくなくなるんですけどね

そんなに短いスカートで街を歩かれたくないです

胸だって…すっかり大きいままだし

僕の前だけにしてくださいって口を酸っぱくして言っているのに

愛子さんは全然、気にせずに外に出かけるから

僕はいつもハラハラしっぱなしです

「で? 愛子さんはどうなんですか?
通いたいんですか?
行きたいというなら、僕はお金を出しますけど」

愛子さんの目がキラリと輝いた

「うん…通っていいの?」

「行きたいなら…」

「やったぁ
これで竜ちゃんと同じクラス決定だ」

は?

今、なんて言いました?

藤城君の同じクラスって聞こえましたが?

「あ…勇人さんがね
手続きしてくれるってえ
細かいことは気にしなくていいからって
お金さえ、有栖川から頂戴できればそれでいいって」

…なんか

僕は愛子さんの良いように動かされているような気が…するんですけどね

どうでしょう?