「お見合い…ですか?」

高波さんが驚いた声をあげながらも、目が僕を脅していた

愛子さんには婚約者がいて…僕には見合い相手の女性がいる

なのに、僕と愛子さんが付き合っている

脅し甲斐があると感じたのでしょうか?

それとも…口止め料としてお金をいくら請求しようか、計算中ですかね?

「ところで相談とは?」

僕は教室の鍵をしまいながら、鞄の中に入っているレコーダーの録音ボタンを押した

「ええ、お忙しいのにすみません」

「いいえ、とりあえず座って話をしましょうか」

僕は応接セットのソファを指でさした

高波さんと移動をすると、ソファに向かい合わせに腰をおろした

「実はこういうところを目撃してしまって」

写真を一枚、僕に差し出した

「ああ…これですか
僕と滝沢さんの…見られていたんですね」

僕が苦笑した