「意味が…よく、わからないっていうか…」

私は苦笑して、首をかしげた

なんか、まずい展開になってなあい、これって?

私にとって非常にまずいっていうか、やばくない?

「有栖川先生を…『先生』と呼ぶだけの関係ではないよね?」

高波さんがスーツのポケットから一枚の写真を出した

それは…教室内で私と有栖川がキスをしている写真だった

これ…撮られていたの?

高波さんに、盗撮されていた?

どうして?

私は写真から目を離すと、高波さんの目を見た

「俺への調査でも頼まれた?」

「頼まれてません」

私はぷいっと横を向く

有栖川はそういうことを他人に頼むような男じゃないもん

「なら、どうして?
先生とああいう関係なのに、俺に近づく?」

「別に、興味があったからです」

「どういう興味?」

「人を貶めるのがお上手そうだから…どういうテクニックを使うのか」

「嘘が下手だね
手が震えてるよ?」