「馬鹿にされるのは好きじゃない
それだけだ
ぎりぎりまで、私が聖一郎の女として行動するから
なんか良い手を考えろよ?」

「ありがとうございます
ですが、椎名さんもご自分の人生を大切にしてください」

元さんを大切にしてください

誤解を解いて、仲良くしてください

好きなんでしょ?

「椎名さんの人生を踏みにじってまで、見合い計画を実行しようとは思いませんから
あの2週間もすれば愛子さんの誕生日になるので
入籍するつもりでいますから
椎名さん、無理しなくていいんですよ」

椎名さんがにこっと笑った

「そうか!
16歳になるから…結婚するんだな
それは良い計画だ
なら2週間は絶対にばれないようにしないとな
今夜はありがとう」

椎名さんは車のドアを閉めると、家の門を開けて中に入っていった

僕の母は…椎名さんの家を何だと思っているんでしょうかね?

こんなすごい家に住んでいるお嬢様じゃないですか

都内で大きな洋館に住んでいるなんて…

もしかしたら有栖川家より、かなりの格上な家かもしれませんよ

いえ…もしかしたら…ではなく、絶対に…でしょうね

母は、どうして我が儘なのでしょう

手に入らない物を欲しがり、気に入らない物は排除する

少しは我慢することを覚えるいいんですよ