「ごめ……遅れて…。」


まだ呼吸が荒い。


「いいよっ!来てくれないと思ってたから嬉しい♪」


美妃の目が赤い。



「どうしたん?」

俺は美妃の隣のブランコに乗る。


「また殴られちゃった…。」


「そか……痛いとこは?」


「怜が来てくれたから飛んでった♪」


美妃は上を向いて無理に笑った。


「うん…ごめんな、長いこと一人にさせちゃって。」


その瞬間、美妃はふと俺をみて悲しそうな顔をした。


「な、どした?」


「美妃……怜が離れてくのやだよ…。」


「は?いきなりどうしたん?」



美妃の頬に流れた物が公園の街灯に当たって光った。