『へぇ~。
で、お前は?』
何のことだ?

『はい、分かりました。
あなたがそう言うんなら別れましょう。
って自分の意見を何も言わずに別れたわけ?』

『だって、蜜柑が決めてるって言ってるんだから・・・』
自分の意見を言ったって・・・と言葉をつなげようとした瞬間、賢に胸ぐらを掴まれた。

『ちょっ・・・! 賢!!?』

『だってじゃねぇだろ!!
何も言わねーのはお前が意気地なしだからだ!
 
一年前も!
玲奈に気持ちをぶつけることもしなかっただろ!?
付き合うことが叶わないの分かってたって、気持ちをぶつけることくらいは出来たんじゃねーの!?
それもしなかったのは、お前が弱いからだ!』
賢は声を張り上げて言うと、俺を掴んでいる手をはなした。