寂しかった。
虚しかった。
そして悔しかった。
ただでさえつらい思いをしている彼女に、誕生日まで淋しい思いをさせてしまう。
彼女は不安になっていないだろうか。
どうせ遊びなんだ、などと、昔のようにやけをおこしていないだろうか。
その不安を払拭してやりたい。本当に好きなんだと伝えたい。そんなメールを送ろうか、ずいぶんと迷った。
だけど、やめた。
その私の必死さが、彼女を苦しめる。
私が彼女の辛さや不安に気付いている事を知ると、彼女は自分を責める。
私が彼に迷惑をかけているんだと思い込んでしまう。
彼女の哀しい明るさが増すだけだ。だからやめた。
それから一週間たって、ようやく彼女に会う段取りができた。