「ハルなんかじゃない!」





乱暴にはがしていくリエの背中を見ながら、





アタシは現実が受け入れられなくて何もできなかった。





「ハル! 学校中にこんなの貼ってあるって!」





そう言いながら教室に入ってきたエリーが、





「誰がこんなこと!」





はがしてくれるのを見てアタシはやっと動けるようになった。





「ホント酷いよね。こんなことするなんて」





「そうだね」





答えられないアタシに変わってリエが言った。





少し冷たい感じのする声で。