廊下の片隅に腰を下ろしてからさらに長い時間が経った。
でも自然とお腹は空かなかった。
さっき刹那が言っていたことを思い出した。


"この世界の時間は気紛れだから"

もしかしたらお腹が空くのも気紛れなのかもしれない。
もしかしたらそれほど時間が経ってないのかもしれない。


たぶん、間違いなく後者だろう。






お腹が減らなくても眠くなってきた。


「…夢の中でも寝るなんて変な感じ…」

ははっと小さく笑うとまた彩那は長い眠りについた。