ぱちりと目が開く。

「…夢…?」
あまり実感がわかない。
不思議だったのに、明らかに私の住む世界とは違うのに、といつまでもどこまでも変な感じがした。











今日は蒼空を見上げよう。
いや、今日も、だ。





うっすらとしか覚えいないようではっきりと記憶している夢の続きを気にしてはいた。
あまりにも私には関係ないようなものには思えなかった。
もう一度寝よっかな。
そう思ってみるが、
ただ一つ問題があった。


それは、



「あーっ!学校だっ!」

どうしよっとばかり繰り返し慌ててふためく。
勢いよく階段を下り玄関に向かう。


「ごはんは─…──」
お母さんの呼び止める声が聞こえたが私は聞こえてないフリをして玄関を出た。
一言も声をかけずに。
もう慣れたこと、慣れたことのはずなのにやっぱり寂しいと思ってしまうのはあの不思議な夢を見たからだ。



今はただそう思っておくことにしよう。