「どうして、お前がそんな事を?」
「…実は僕さ、孤児で、学園長に拾われて―――」

マコトは今までの思い出を、思い出しながらスカイに話した。

学園長のコネで入学したんだろ?
いいな、食堂でお金かからないんだって?
学園長に問題とか教えてもらえるんでしょう?
ずるいな。

純粋な興味に傷つけられる事、それは自分が何より知っている。
純粋故に何もいえない、答えることしかできない。
だから、スカイの事を他人事に思えなかった。

「スカイと友達になりたいな、なんて思ったりしてた」
「…、とも、だち?」
「そ、友達」
「……」

銀色の瞳がマコトを見据える。
だけど、マコトはすでにその視線に慣れているのかのようにそれを受け入れる。
そして、スカイが口を開いた。



「自惚れるな」
「え?」
「お前と俺は違う。お前の思いと俺の使命では重さが違いすぎる」

銀色の瞳は、鋭い光を宿していた。

「使命?」
「使命は生まれたときに神に定められているもの。それは普通の人間しかり、特別な人間しかり、そして―――、メゾを持って生まれた人間しかり」
「…っ!?」

「とぼけるなよ」

スカイは、マコトを再び見据える。
その瞳は―――、




「俺は、メゾを持つ「人間」を殺しにやってきた」


深海を映した蒼色―――。