私は、ゆっくりと、今までの寛人との関係を一輝に話し始めた。
一輝は一言も口を挟む事なく、私を真っ直ぐに見て、時折静かに頷きながら、私の話を聞いてくれていた。
そして話は今日あった出来事へ…
こうやって誰かに自分の事を話していると、あまりの自分の情けなさが身に染み、次第に泣けてきた。
もうとことんまで泣いたんだから、涙なんて出ないと思ってたのに…
寛人の名前を出す度に声が震え、こんなにも好きだったんだと、改めて思い知らされる。
「大丈夫?
話すの…やめるか?」
そんな私に一輝は背中を摩りながら、私の顔を覗き込んだ。
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