今の優哉の顔は、完全に鬼だ。
危ない…
心からそう思った。
「優哉。落ち着いて。ね?」
あたしは必死に優哉をなだめる。
「やだ。」
やだって…
あんたは子供か!!
…って言いたいところだけど
今言ったら確実にヤバい。
何も考えずにそんな事を言うほど
あたしはバカじゃない。
「栞――。」
優哉の顔が近づいてくる。
「ちょっ…待って!!」
あたしは必死に優哉を押したけど
びくともしなくて。
優哉とあたしの間があと数センチ…
あたしは、とっさに目をぎゅっと閉じた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…