「カバン持つ。」
教室を出てから沈黙が続いていた時。
優哉はそう言って
あたしのカバンを持った。
優哉はかなりのSだけど
さりげなく優しい。
そうゆうところも好き。
「あっありがとう…」
お礼言うのとか慣れてないし…
ハズい…
ってゆうか周りの視線が痛い…
早く学校から出たいよ…
「栞。」
「ん?何?」
優哉に呼ばれて優哉の方を見た。
そういえば、あれから初めて顔見たかも。
「手繋ごっか。」
へ?
そう言って優哉はあたしの手を握った。
いきなり言われた言葉に
あたしは動揺。
繋がれた手から優哉の体温を感じる…
ヤバッ…
あたし絶対顔赤い…
────
あれから一言も話さないまま
気付いたら寮の近くに来ていた。