あたしがこの瞳に弱いってことも
知ってるくせに…
観念したあたしは下を向きながら
小さな声で言った。
「…好き…」
「は?聞こえない。」
「好き。」
「俺の目を見て言え。」
「…大好き!!」
最後にはヤケになって
大きな声で言った。
絶対に真っ赤になった
あたしの顔。
そんなあたしを見て
フッと笑った優哉。
そして耳元で
「俺は栞を愛してるんだけど?」
そんな恥ずかしいことを
さらりと言ってのける優哉。
その言葉にあたしは耳まで赤くなる。
ズルい…
そうやっていつもあたしをいじめる…
怪しい笑みをこぼす
あたしの王子様…