〜優哉Side〜
「…優哉?」
「何?」
なんかゴソゴソやってから
俺の前にしゃがんで
少し不安そうに俺を見上げる栞。
「えと…この空気で言うのも
アレなんだけど…
お誕生日…
おめでとございます…」
「…ッ!!」
その一言に俺は何も言えなくなった。
差し出された小さな袋。
「開けていいわけ?」
俺の言葉に小さく頷く栞。
リボンで縛られてラッピングされた袋。
リボンを解いて袋の中身を出す。
「…香水?」
また頷く栞。
ブルーのビンに入った香水。
シュッ…と、少しつけてみる。
この匂いいいかも…
ちゃんと俺の好み分かってんじゃん。